NIGHT MOON 2

外の夜景を見下ろしていると
夜月の携帯電話が鳴り出し
着信音の聞こえる
キッチンのテーブルの所へ行き
5コール程鳴ってから
通話ボタンを押して電話に出た。

「…はい」

夜月は煙草を吹かしながら
相手の話を聞いている。

それからソファに座り電話相手の話を聞きながら夜月は部屋の時計に目を向けて相手に言った。

「こっちに来ても何もないぜ。いいのか?」

大した会話もせずに電話を切った。