「ふふ〜ん」
「朝からご機嫌だな
そんなに王子の目覚めのキスが良かったか?」
朝から上機嫌で今日の年越しそばとおせちの仕込みをしてるあたしの横に立つお花畑蓮。
最近忘れていたが…今朝の目覚めはこいつのキスで起こされた。
あたしとしたことがついうっかり油断してたぜ。
まさかこのタイミングでキスしてくるなんてな…。
久しぶりにされたせいで思わず蓮の頬に平手打ちをかましてしまった。
イチャコラ作戦してるのに失敗したよほんと。
こんなのナオに話したら殺られる。
「目覚めは最悪でしたよ
あたしが機嫌良いのは、おせちの仕込みが上手くいってるから」
手を休めることなく蓮に返事する。
「素直じゃない華もキュートだな」
朝から嗚咽…。
キッチンに居る蓮はどうやら仕込みを手伝ってくれるらしく隣で蕎麦の上に乗せる材料を切ってくれていた。
「あんた…料理もできんの?」
驚愕…。
こいつ出来ないもんないんじゃないの?
