「華はさ、蓮さんのことどう思ってんのよ」
ナオは黙り込んだあたしを見ながら問いかけてくる。


「どうって…頭のおかしい奴?」

「なんでそこ疑問形なのよ。
てかちゃんと答えて」

そんな事言われてもなー…

「見た目はほんと見目麗しいと言うか、そんな感じだけどなんかもう出会ってからずっとこんな感じだし男?として見えないというか…」


「付き合うとか想像したことないの?」

「ぶふぉっ」

ナオが変な事言うからパンケーキが口から出た。

「華汚い」

「ごめんごめん、そして付き合うとかないない」

「なんでないのよ」

「あいつとあたしが付き合うとかほんとに想像もできない」

「そこなのよね華が鈍感というかズボラすぎるし…、蓮さんはあの見た目で華にそう見てもらえなくて損してると言うか…」


ナオは向の席でぶつくさ言ってる。


そう、あたしはあんなやつと付き合うとか想像もしたことない。

そもそも頭のおかしさはあれだけど、見た目や経歴は雲の上のような人だからだ。


あたしがナオくらい綺麗な見た目だったらそんなことも考えたこともあったかもしれない…。


けど、あたしは見た目も普通だし性格もあれだから。

いや、てかナオくらい綺麗でもあいつと付き合うことなんて考えなかったな。

あんな頭おかしいやつと付き合ったら疲れるだけでしょ。