「次、ボクがお風呂にはいってもいい?」

「うん」

「あ、かずくん」


柚希くんはソファに座る和希くんに近づいて耳打ちをした。


「ゆず、お前っ!」

「あはは、かずくんが悪いんだよ〜。ボクの邪魔ばっかりするから」

「どうしたの?」

「なんでもないよ。おやすみ、カナちゃん」


柚希くんが出ていったあと、和希くんは大きなため息をついた。


「2人って、仲悪いの?」

「ゆずの性格が悪すぎるところは嫌いだけど、その他は普通」

「そうなんだ。あたしも最初は可愛い子だなって思ってたけど、柚希くんって結構はっきりしてるよね」

「さっきの続きだけど、そういうことだからゆずには気をつけろ。何されるかわからないからな」


今日の朝みたいなことがないように、忠告してくれてるんだよね。


「そんなに不安なら、オレの部屋に来る?」

「え?」


驚いてその場で固まるあたしに「冗談だよ」と悪戯っぽく笑った。


柚希くんだけじゃなくて和希くんにも気をつけよう……