亮介は本当にしつこかった。

毎日毎日、休み時間に1回は教室に来て周りにも愛想を振りまいて帰っていく。

でも部活中はわき目もふらず練習に集中。

変なヤツ。



「好かれてるらしいじゃん?」


グラウンドを眺めていると、同じく野球部のマネージャーをしている真紀が隣で言った。


「・・・何に?」

「んー?可愛い新米エース?熱烈アタックされてるらしいじゃん。みんな知ってるよ?」

「うーん、思ったよりしつこくて」

「あ、やっぱ断ってはいるんだ?」