俺と茶髪の女子の瞳が、かち合う。
あれ?
あの女、前に会ったことがあるような……。
いや、思い違い、だな。
ハッと我に返った俺に、茶髪の女子は目を見開いた。
「あの人……!」
あの反応は。
ふははは、やはりそうだよな。
やはり、俺を知らない女など、この学校には存在しない!
手紙のことを知らなかったのは、ただ単にそういうイベント関連に疎いだけだろう。
知らなかったとしても、問題はない。
1日俺のものになれる、と聞いたら泣いて喜ぶはずだ。
今回だけ特別に、手紙の問題の答えを教えてやろう。
俺は優しいな。



