決めた。
手紙を返されたことは無視して、
今日はあの女と一緒にいる。
俺の決定は絶対だ。
あ。
そういえば、名前を聞くのを忘れた。
「何あの子、ムカつくぅ」
「相変わらず口悪すぎー!だから友達がいないんだよ」
「赤城くん、あんな子のことなんか気にしなくていいよ!」
俺の周りにいる女子たちが、口をそろえて茶髪の女子を悪く言う。
なんとなく腹が立って注意をしたら、すぐさま唇をつぐんだ。
「あの女の名前、知ってる奴いるか?」
暴言が止んだ後、俺が問いかけると、1人の女子がおずおずと口を開く。
「1年の能登 玲奈【ノト レイナ】って子です。言い方がちょっときついから、友達がいなくていつも1人でいるみたいですよ」
「ふーん」
能登玲奈、か。
覚悟しとけよ?



