月が綺麗ですね

──そこは地元の人しか知らない穴場。


川べりに桜の木が東から西へと流れるように続いている。


約束の時間より少し早くに私はそこに立っていた。


空を見上げれば、見事な月が輝いている。


夜になって少し出て来た風は私の髪を優しく揺らした。



いがちゃん、迷わないで来れるかな?


分かりやすい地図は送っておいたから、多分平気だとは思うけど...。


時計を見ると約束の時間を少しだけ過ぎていた。


もう一度、空を見上げる。


「大きなお月様...」