私とは対照的に徹さんは真剣な顔つきだ。思わずその瞳に吸い込まれてしまう。


「風花、愛している」

熱を帯びた双眸がその瞳に私を映している。

キュンと胸が絞めつけられた。


「私も...愛しています」

かすれる声。


ウエディングドレスは着ていないけれど、参列者は誰もいないけれど。

本当に結婚するみたい。


ドクンドクンと次第に鼓動が高まってゆく。

視線がからまり、彼への愛情が溢れ出してくる。

きっとそれは徹さんも同じ。彼の瞳もわずかに潤んでいる。



誰もいない静かな空間で私たちは永遠の愛を誓った。



ゆっくりと彼の唇が優しく私の唇に触れた。



...徹さん。



彼から伝わる熱情を感じて、いつの間にか頬にひと筋の涙が伝っていた。