「お待たせ」
声をかけてコンビニの袋を提げ車へ戻ってくると、それを後部座席に置き彼は再び車を走らせる。
「このところ忙しかったからな。連日の深夜までの残業に、今日のTK商事の三峰さんの対応で一気に疲れが出たんだろう」
ハンドルを握りながら「無理をさせてしまったのは俺の責任だ」ため息をついた。
彼の言う三峰さんとはTK商事の社長で今日徹さんと面会をした50代半ばの人物だ。
飯塚さんの代わりに私も同席していたのだけれど、会話の端々で私のプライベートをしつこく聞いてきた。
そのたびに徹さんが苦笑いで『進藤は私の秘書ですからそのような質問にはお答えしかねます』と答えてくれた。
その横で私は彼を頼もしいと感じていた。私を守ってくれていると。
しかし三峰さんは帰り際に連絡先を書いたメモを私に握らせるという暴挙に出た。
取りあえずメモは受け取ったが、取引先の社長でもあるし無下にも出来ず、徹さんと私は困惑しきりだった。
声をかけてコンビニの袋を提げ車へ戻ってくると、それを後部座席に置き彼は再び車を走らせる。
「このところ忙しかったからな。連日の深夜までの残業に、今日のTK商事の三峰さんの対応で一気に疲れが出たんだろう」
ハンドルを握りながら「無理をさせてしまったのは俺の責任だ」ため息をついた。
彼の言う三峰さんとはTK商事の社長で今日徹さんと面会をした50代半ばの人物だ。
飯塚さんの代わりに私も同席していたのだけれど、会話の端々で私のプライベートをしつこく聞いてきた。
そのたびに徹さんが苦笑いで『進藤は私の秘書ですからそのような質問にはお答えしかねます』と答えてくれた。
その横で私は彼を頼もしいと感じていた。私を守ってくれていると。
しかし三峰さんは帰り際に連絡先を書いたメモを私に握らせるという暴挙に出た。
取りあえずメモは受け取ったが、取引先の社長でもあるし無下にも出来ず、徹さんと私は困惑しきりだった。


