急に真剣な顔をして再び私を抱き寄せる。


「でも今はこうして俺の腕の中に風花がいる。それが俺にとってどんなに幸せがお前に分かるか?」


信じていいんですね?

声に出さずに私は下を向いた。


「風花、絶対お前を幸せにするから」

「...はい」

「それから...俺の名前は徹だ」

「こだわるんですね」

「お前を夢中にさせたいから」




静かな副社長室で私たちは何度も唇を重ねたのだった。