美羽は、恐怖をかき消すように勢いよくドアを開けた。
(ごめんね...みんな...
でも、私は絶対、みんなを死なせない!)
そう、心の中でつぶやくと美羽は目をキリッと見開いた。
兵隊のうちの一人がこちらに銃口を向けているのが見える。
あっ、やばい...

間一髪美羽はしゃがみこみ、それを避けると兵隊の足に飛び込んだ。
予想外の出来事に兵隊はバランスを崩し、尻餅をついた。
その瞬間、兵隊はライフル銃を手放したのが見えると、美羽はライフル銃のある場所へ転がっていき、思いっきり握った。
そして、目の前にいる男に向けて引き金を引いた。

ドン!という大きな音とともにバタッと一人倒れた。
それを見て恐れたのか、後ずさりしていくほかの兵隊達を、一人残らず撃ち抜いた。

そしてやっと最後の一人を仕留めた後、美羽は息を整え、ボソッと吐き捨てた。
「ああ...これじゃあ、死体が邪魔で動けないじゃない。」