「和音、どうした?」
エマとの会話に耳を澄ませていた拓斗と奏汰が、人差し指を立て左右に数回揺らし、声に出して言いながら訊ねた。
「ええエマ。い今、きょきょ曲作りでせー切羽つ詰まってる。あ後でかーかけ直す。はーは早まったここと、ししないように」
俺はエマに取り敢えず、それだけ伝えて電話を終えた。
拓斗と奏汰が俺の顔を覗きこみ「いいのか?」と問う。
『Soleilが解散の危機らしいけど、考えなしに言えることではないから』
「だよな。エマがしんどそうだと思っていた。お前がクッションになっている内は、何とか聴けたんだがな。帰国後は悲惨だった」
『心配だけど、人のことを気にしてる時間……今はない。歌、明日までに仕上げなきゃ」
エマが焦る気持ちはよく解る。
きっと俺が拓斗と奏汰とLIBERTEとしてやり直すのに必死だったように、エマは自分の居場所を必死に探しているのだろう。
エマとの会話に耳を澄ませていた拓斗と奏汰が、人差し指を立て左右に数回揺らし、声に出して言いながら訊ねた。
「ええエマ。い今、きょきょ曲作りでせー切羽つ詰まってる。あ後でかーかけ直す。はーは早まったここと、ししないように」
俺はエマに取り敢えず、それだけ伝えて電話を終えた。
拓斗と奏汰が俺の顔を覗きこみ「いいのか?」と問う。
『Soleilが解散の危機らしいけど、考えなしに言えることではないから』
「だよな。エマがしんどそうだと思っていた。お前がクッションになっている内は、何とか聴けたんだがな。帰国後は悲惨だった」
『心配だけど、人のことを気にしてる時間……今はない。歌、明日までに仕上げなきゃ」
エマが焦る気持ちはよく解る。
きっと俺が拓斗と奏汰とLIBERTEとしてやり直すのに必死だったように、エマは自分の居場所を必死に探しているのだろう。



