「さすが! 綿貫和音」
1年生は歓声と拍手に湧く部員たちを一瞥し、小さく一言なにか呟いたかと思うと、小走りに音楽室を出て行った。
「奈保子!?」
数人の1年生が彼女を追いかけ、音楽室の扉に駆け寄る。
「そ、そっとししておおーいてやれよ」
俺はガタンと椅子を引き、声を張り上げた。
「でも泣いて……」
訴える顔に「だだから、なな泣いた顔をみ見ーられたくはなないだろ」と言ってやる。
扉を開けようとしていた1年生は「あっ……」と、声が漏れ、扉に手をかけ立ち竦んだ。
「良いお灸になったんじゃない? 上手いのを鼻にかけて、いつも和を乱していたんだもの」
尾崎がツンと口を尖らせて、花音の肩に手を置く。
「わ判っていいーたなら、なな何故き気づいてるや奴がいー言ってややーらなかった!?」
俺は鍵盤を思い切り鳴らした。
1年生は歓声と拍手に湧く部員たちを一瞥し、小さく一言なにか呟いたかと思うと、小走りに音楽室を出て行った。
「奈保子!?」
数人の1年生が彼女を追いかけ、音楽室の扉に駆け寄る。
「そ、そっとししておおーいてやれよ」
俺はガタンと椅子を引き、声を張り上げた。
「でも泣いて……」
訴える顔に「だだから、なな泣いた顔をみ見ーられたくはなないだろ」と言ってやる。
扉を開けようとしていた1年生は「あっ……」と、声が漏れ、扉に手をかけ立ち竦んだ。
「良いお灸になったんじゃない? 上手いのを鼻にかけて、いつも和を乱していたんだもの」
尾崎がツンと口を尖らせて、花音の肩に手を置く。
「わ判っていいーたなら、なな何故き気づいてるや奴がいー言ってややーらなかった!?」
俺は鍵盤を思い切り鳴らした。



