極上の愛をキミへ

此間と同じ、５階の会議室。

部屋の前で息を整えて、コンコンッとノックをし、部屋へと足を踏み入れた。

緊張感が漂う室内に、皆さま勢揃い。


「遅れて、お申し訳ありません」


あたしは、頭を下げる。


「頭を上げなさい、高梨くん」


社長の言葉に、顔を上げる。

社長は、隣にいる悠麻に視線を移す。


「君と・・・。いや、君の会社と仕事をする日が来るなんてな」


社長は、楽しそうに笑みを浮かべる。


「私もです。今回は、よろしくお願いします。朝比奈社長」


悠麻も笑みを浮かべる。


「話は座ってしようじゃないか」


空いている席に座るよう、社長が促す。

悠麻は言われた通り、席に着く。

その隣に荷物を置き、書類たちを取り出して、役員たちに配布した。