白石くんの登校時間は、毎日ピッタリ7:30。



わたしはいつも、それより早く学校に来る。



白石くんは、教室に入るとすぐに、本を読む。



ブックカバーでなになのかわからないけど、きっとあたまを使う本だと思う。



「白石くん、」



白石くんは、本をよんでるとき話しかけても返事をしない。



と言っても、わたしは本をよんでるとき以外話しかけないんだけど。



「また白石ー?」



白石くんのことが気になってることをしってるのは、親友のまなみだけ。



「もういっそ告っちゃえばいいじゃん」



他人事のように適当に言うまなみ。



まー、他人事なんだけどさ。



わたしの気になるは、そういう気になるなのかわかんない。



でも、わたしのあたまは白石くんのことばっかり。



わたしは白石くんに恋しちゃってるんでしょうか。



自分でもわかんないこの気持ちは、たぶん恋じゃないよね。