次の日の昼もそのまた次の日の昼も冬弥くんは諦めずに私のところに来た。
最初に来てから3週間経ったあと私は冬弥くんになぜここまで執着してくるのかと聞いてみることにした。
冬「先輩!今日もご飯食べましょ?」
千「いいけど、聞きたいことあるんだけどいいかな?」
そう言うと冬弥くんは首を傾げて私の話を待ってくれた。
千「あのね?どうしてそんなに私に執着するの?」
冬弥くんはああ、そういうことかというような顔をしてからにっこりと笑いかけてきた。
冬「僕ね昔先輩に助けてもらったんだ」
────────
冬弥said
2年前の夏。僕はまだ中2で先輩は中3だった。
実は僕と先輩は同じ学校で掃除の時によく話していた。
でもあの時は根暗で頭も悪く同級生から虐められていた。
そんな辛いことが全部吹っ飛ぶような人と僕は出会った。
それは先輩で僕達の出会いだった。
僕は初めて先輩と会った時年上だと思えなかった。
───
ごみ捨て行ってこよ。どうせみんな僕に押し付けるんだし。
あーあ。なんで僕虐められるのかな…
冬「僕のどこがダメなんだろ…」
千「キミのどこがダメなのかな?」
…え?いまどっから声聞こえた?
この近くには木以外特に何も無いし…
…ん?木?
千「ここだよーエヘヘ」
あんたそこで何やってんだよ。しかもスカートで木の上に登るとか馬鹿じゃないの。
後輩にこんな馬鹿いたかな。
千「とうっ!」
あ、飛んだ。パンツ見えちゃうよ?
千「キミ何年生?」
冬「あんたに教える権利はない。」
千「もう、教えてくれてもいいじゃん。」
いや、べつに何年でもいいでしょ。ほんと誰だよこいつ。
千「じゃあ私のこと教えてあげる。3年B組坂本千尋!得意なことはスポーツで好きな食べ物はオムライス~♡」
はぁ。そうですか。
誰も聞いてないんだけどな…
…3年B組って言った?え、先輩?どう見ても年下っぽいけど?
センパイはよろしくね!といって握手を求めてきた。
僕は拒んだけど無理やり掴まれて振り回された。
千「ねえ、キミはごみ捨て係?」
冬「いや、そういうわけじゃ…」
千「そうなの?係だったら私と一緒だったのに…係なっちゃえば?結構サボれるし」
適当だな、おい。
でもまあサボれるんだったらなろっかな
千「なるんだね!じゃあこれから毎日私とお話しよ?」
まじかよ。でも、まあこの人面白そうだしいいかな。