類「千尋ー。今日はどこも部活ない日だからカラオケいかね?」
姫「いいねー!千尋ちゃん、いこ?」
カラオケかー。行きたいけど行けないな。お父さんたちの命日明日だから準備必要だし。
千「あー、ごめんね?今日はちょっと用事があるんだ。また誘って?」
実は両親がいないことは誰も知らない。幼馴染の一護しか。
この学校の中で私の両親は仕事が忙しくて海外にいることになっている。
まあ、だって死に方が死に方だしね…
私たちの会話を聞いて一護が私にコソッと話しかけてきた。
一「もしかして親父さんたちの命日か?」
千「うん。」
一「そっか。なんか俺にやることあったらなんでも言えよ?」
千「ありがとね?」
一護は優しい。こういうさり気ない優しいさがモテる秘訣なんだろうな。私もモテたいよ。
作者(十分モテてるでしょうが。この鈍感娘。)
ん?なんか悪口言われた気が…
まあいっか。
千「もう帰るね?ふたりともばいばーい!」
類、姫「ばいばーい」
────────
私は両親がいないこともなんで死んだかも誰にも話す気にはならない。
だって、話したら思い出して辛くなるから。他人に同情されたくないから。
だから二人の死因は自分の墓場まで持っていくつもり。
この時はみんなに話すことになるなんて思ってもいなかった