「なんでそんなにあんな馬鹿のことが好きなのよ?
あんた可愛いしモテるのよ?
確かにあいつはイケメンだけど、ひまりにはもっとひまりのことを大切にしてくれる人がいるわよ。
そうね、たとえば…
日比谷とか。」
「ひ、日比谷くん…?」
日比谷くんとは、バスケ部のエースで、みんなから慕われている明るい男の子。
でも、何かと私に突っかかってくるんだよね…
私なんかしたっけ。
「うん、日比谷。
あいつなんやかんやでひまりのこと大好きだし?
…竜崎なんかよりも、絶対幸せにしてくれるよ。」
「ちょ、ちょっと待って美咲。
日比谷くんが私をその…好きって。
あるわけないじゃない。そんなこと。
だって日比谷くんだよ?
私のことチビだとか言って馬鹿にしてきたり勝手に私の消しゴム奪ったり朝一番に頭叩いてきたり背中に紙貼ってきたりスカート短いとか説教してきたり…
うわ、なんかムカついてきた。
…とにかくそんなだよ?
あるわけないじゃん。」

