私の最初で最後の恋

それから叶多君はうるさくない程度に関わってくる。

正直鬱陶しい。

やめて欲しい。

でも、言えない。

言ったら相手を裏切るみたいになるから。




────少し前

ガラッ

「命子ちゃん?今日から少しの間新しい患者さんが隣に来るけど、仲良くしてあげてね?よろしく。」





「こんにちは。私は命子っていいます。」

「あっ、私は楓です。」

「楓ちゃん、よろしくね?」

「命子さん、よろしく!」



私は死ぬからなー…

ちゃんと言おう。

「楓ちゃん、私はもうすぐ死ぬから、関わらないでね?」

強く言ったつもりはなかった。

「なんで…何でそんなこと言うの!?」

え?なんで?

「だって仲良くしてもどうせ死ぬし?」

「命子ちゃんひどいよ!仲良くできるって思ってたのに!」

ズキッ

「……ごめん」



次の日、楓ちゃんは他の病室に移り、退院した。



『仲良くできるって思ってたのに!』



その言葉が今でも頭の中をぐるぐるしているんだ。

もう相手を裏切るみたいになるのは嫌だ。