そんなまましばらく居たが、耐えられなくなったのか、

暇になったのか、静夜が起き上がって隣に座り直した。



綾人達も部屋の中に入ってき、どこか真剣そうな雰囲気を漂わせていた。



………何だ、急に嫌な予感がしてきたんだが。



私と静夜。綾人、朱里、真、光、嵐。と向かい合うように座っている。

しかも何故か正座。



「どうした?いきなり」



私の問いに、綾人が答えた。



「実は、毒牙の傘下なんかの連中や、それらの同盟族。加えてそれに便乗するように他の族が動き出そうとしてるようで………」



………マジで?

そんな疑問を持つ暇すら与えない雰囲気だ。



そうか、毒牙関係の族か。

色々来るぞー、そうなると。



薬なんかをし、リンチやレイプの犯罪に関わってたからには、

結構な数の族やらと関わってたろうからな。



…しかも、それに便乗してか。



あー、面倒な事になってきたなー。



「そこで、お願いがあるんです」



お願い?



「僕達も含めた桜花メンバーを、鍛えてください」



………えー。

「鍛えてって言われても、別に特別な事してないぞ?」



「ですが、僕達が日頃していなかった分、的確に鍛えたいんです。僕達で考えてやるよりも、彩華に見てもらった方が確実に上達するはずなんです」



………。

顔では無表情で冷静そうだが、心の中は大分動き掛けてるぞ。