車の中は、ふたりだけの密室だ。
そう意識してしまったのは、何か話があるのかと思ったのに、課長は何も話さないからだ。
なんだか、車内の空気が重くて息苦しい。
一言も会話を交わさないまま、駅に着いてしまった。
「ありがとうございました、失礼します」
ドアを開けて荷物を取ろうとした瞬間、課長は私の腕をつかんだ。
「痛いっ・・・」
思わず口走った時、霧島課長は私にキスをした。
「どこにも行くな」
吸いこまれてしまいそうなほど、課長の目力は強力だった。
「変な冗談はやめてください」
「俺は本気だ。
紗和を、誰にも渡したくない」
「無理です、私は伊勢くんとつきあってますから」
「どこへ行くんだ」
「札幌です」
「気をつけて行けよ」
それっきり、私の顔を見ようともしなかった。
荷物を持って車を降りると、課長は静かに発進した。
なんなの、いったい。
キスの感触だけ唇に残したまま、電車に乗った。
そう意識してしまったのは、何か話があるのかと思ったのに、課長は何も話さないからだ。
なんだか、車内の空気が重くて息苦しい。
一言も会話を交わさないまま、駅に着いてしまった。
「ありがとうございました、失礼します」
ドアを開けて荷物を取ろうとした瞬間、課長は私の腕をつかんだ。
「痛いっ・・・」
思わず口走った時、霧島課長は私にキスをした。
「どこにも行くな」
吸いこまれてしまいそうなほど、課長の目力は強力だった。
「変な冗談はやめてください」
「俺は本気だ。
紗和を、誰にも渡したくない」
「無理です、私は伊勢くんとつきあってますから」
「どこへ行くんだ」
「札幌です」
「気をつけて行けよ」
それっきり、私の顔を見ようともしなかった。
荷物を持って車を降りると、課長は静かに発進した。
なんなの、いったい。
キスの感触だけ唇に残したまま、電車に乗った。


