お開きになり、覚悟を決めて課長の部屋のドアをノックした。
「紗和、待ってた」
課長は浴衣が似合いすぎてて、怖いくらいだ。
「おじゃまします」
緊張しながら、窓側の向かい合ったイスに座った。
課長以上は個室で、一人ではもったいないくらいの広さだった。
「明日は、伊勢と出かけるのか?」
「えっ、どうして知ってるんですか?」
「見てればわかる」
「課長がこれから何をお話しになっても、私の気持ちは変わらないです」
「伊勢を選ぶのか?」
「はい」
「そうか」
課長は、明らかに表情が曇った。
「言い訳するけど、紗和が見たっていう女性は、元カノだ。
元カノが、しつこい男に言い寄られてストーカーまがいのことされてて、頼まれて彼氏のフリをしたたけだ。
紗和は信じないだろうけどな」
課長は立ち上がると、窓から夜景をながめながら、
「紗和が誰を選んでも、俺はあきらめないから」
私に背中を向けたまま、誰かに宣言するみたいに言い切った。
「課長・・・」
課長は振り向くと、私を立たせて優しく抱きしめた。
「俺が好きなのは、紗和だけだ」
「紗和、待ってた」
課長は浴衣が似合いすぎてて、怖いくらいだ。
「おじゃまします」
緊張しながら、窓側の向かい合ったイスに座った。
課長以上は個室で、一人ではもったいないくらいの広さだった。
「明日は、伊勢と出かけるのか?」
「えっ、どうして知ってるんですか?」
「見てればわかる」
「課長がこれから何をお話しになっても、私の気持ちは変わらないです」
「伊勢を選ぶのか?」
「はい」
「そうか」
課長は、明らかに表情が曇った。
「言い訳するけど、紗和が見たっていう女性は、元カノだ。
元カノが、しつこい男に言い寄られてストーカーまがいのことされてて、頼まれて彼氏のフリをしたたけだ。
紗和は信じないだろうけどな」
課長は立ち上がると、窓から夜景をながめながら、
「紗和が誰を選んでも、俺はあきらめないから」
私に背中を向けたまま、誰かに宣言するみたいに言い切った。
「課長・・・」
課長は振り向くと、私を立たせて優しく抱きしめた。
「俺が好きなのは、紗和だけだ」


