一人歩く帰り道。
その途中、私はさっきまでの出来事を思い出していた。
実は気づいていた。
奏君が私の髪を直してくれている最中に桜庭さんがその場を立ち去ったことも。
そして、その光景を少し顔を歪めて見ていたことも。
この様子から考えられること。
桜庭さんは奏君のことが好き。
なんとも思っていなかったら、奏君が私の髪を直してくれていたのを見てもあんなに心苦しそうな顔はしない。
それにあんなに楽しそうに話してたのに普通立ち去る?
もし私が桜庭さんの立場だったら、好きな人がそうしているなんて見るに耐えられないかもしれない。
……絶対そうだ。間違いない。
桜庭さんは奏君の事が好きだ。
明日からはその点に注意して過ごしてみよう。
そう心に決めた。
