そうして1時間後、何とか掃除終了。しかし、時間は10時を過ぎていた。

「ふわぁ、掃除終わったし何だか眠たくなってきたなぁ」

口を開けてあくびをする華音。

「じゃあ、飯は奢らなくていいか?」

「わぁ!ダメダメ、ご飯奢ってもらいたいです!・・・てアレ?」

華音は玄之介の表情を見ると少し笑顔であった。

「何で笑っているんですか?もしかしてお掃除楽しかったんですか?」

「いや、違うのだ。今までやる気のない奴と仕事ばかりだったから、本気でやる気のある人と仕事をするのが楽しくて、忍者業が好きなのは俺だけじゃないんだなと再認識して、なんというか・・・嫌いな任務だけど充実した時間だった!」

それを聞いた、華音は玄之介の目を見つめた。

「私も充実しました。本物の忍者さんとお仕事なんて、何だか忍者している感じになりましたよ」

笑顔の華音、月夜に輝く華音の笑顔。それを見て玄之介は「ドキッ」とした。だが、玄之介は華音より遥かに年上で、到底好きになる筈がない・・・!なるはずが無いよな・・・?

「お、おう!じゃあ早速飯食いに行こうか!どこが良い?」

「じゃあ私は焼肉屋が行きたいです!」