「えー、いいじゃん減るもんじゃないし。」


凛がまだ折れないから、このままだと大輝くんに嫌な思いをさせてしまう………。


だから私は凛を止めようとした。


「凛、もういいよ。私、1人で平気だから。
大輝くんに迷惑かけられないよ。」


なんて言いながらも、だんだん悲しくなってくる。


大輝くんが泊りになんて来たら、それはそれで私は焦るんだろうけど………


無理と言われる方が悲しかった。


「ほらぁ、遥が誤解して泣きそうになって落ち込んでるよ?いいの?武本くん。」


「………っ………あー、もうわかったよ、泊まればいいんだろ。


俺は嫌だから断ったわけじゃないからな。
その逆だから断ろうとしたんだよ。俺の気持ちも考えろバカ遥。」


「えっ……?」


嫌だから断ったんじゃないの?
その逆ってことは………?


「遥はわからなくていい。
もうこの際死ぬ気で耐え抜いてやるよ。」


「うわっ、武本くんイケメーン!」
「絶対ダメだよ!河野さんと大輝が2人きりなんて危険でしかない!
その日俺も河野さんの家に行くから。」


そ、それって木下くんも泊まるってこと……?


「はぁ?お前は来んなよ。
お前が遥の家に泊まるとかありえねぇ。」


「泊まるわけないだろ。夜になったら大輝を連れて帰るんだよ。鈴川さんに泊まってもらえばいいよ。」


「もー、木下くん落ち着いて。
武本くんと遥は付き合ってるんだよ?別に何があってもおかしくないでしょ。


まぁ遥は純粋だからそういうこと知らないだろうし、武本くんも遥の気持ち優先するに決まってる。」



「なんて言いながらお前は心の中で俺がどこまで耐えられるのか見てみたいって思ってんだろ?実際にさっき言ってたし。」


「ちっ、ばれたか……。
とりあえず決まり!夜までは4人で宿題しようね!」


「…………?」


また3人で私がわからない話をしていた。


でも最後は凛が無理やり終わらせたような……?


そう思いながらもとりあえず私は一安心。


だけど夜は大輝くんと2人きりって………私、生きてられるかな?


本気で心配する私。


けど、結局は来週の月曜日が楽しみだなぁって思ってしまう私は本当に単純な人間だった………。