「何だよ?」


大輝くんは面倒くさそうに言い放つ。


すると凛は
「来週の月曜と火曜日って2人とも暇?」と満面の笑みで言った。


その時に凛が何を言いたいのかが私にはわかった。


「………来週の月曜と火曜?
俺は空いてるよ。」


大輝くんが答える前に木下くんが答えた。


「じゃあ武本くんは?」
「………空いてるけど?」


2人の予定が空いていて、凛は小さくガッツポーズをした。


「やった!………あのね、来週の月曜と火曜日、遥の親がいなくて家で1人なんだって。


だから遥の家にお邪魔させてもらおうと思うんだけど、2人とも予定ないんならいけるよね!」


半ば強制、という言い方だった。


「………は?」
「………え?」


2人とも予想外の言葉に驚いている。


「別にお泊まりとかじゃなくて、まぁ宿題でもしようよ。


それで夜になったら武本くんだけ泊まるっていうのはどう??」


「………え……?」


大輝くんが私の家に泊まる……?
それって、2人きりってこと!?


そんなの無理……!
絶対心臓がもたないよ!!


「はぁ?無理に決まってるだろ。」


「何言ってんのよ。ここまできたら、武本くんがどこまで耐えられるかって試してみたくない?」
「お前……性格悪魔だな。」


「鈴川さん、それはダメだよ!
もし大輝が我慢できなかったらどうするの?」


「大丈夫でしょ。武本くんだって遥を泣かせたくないだろうから、絶対我慢できるって!」


「お前、絶対楽しんでるだろ?」
「そんなことないよ〜?」


「とにかく無理だ。泊まるなんて何の拷問だよ。」
「そうだよ!こればかりは大輝の言う通りだね。」



………なんか私にはわからない、3人の世界に入って話をしてるけど……


とりあえず、大輝くんは私の家に泊まるなんてことは拷問レベルに嫌だってことだよね。


………そう思うと悲しくなる。