ーー昼休み。
私は凛に先生に呼ばれた、と嘘をつき体育館裏へと向かった。
あぁ、最悪だ。
凛に嘘をついてしまった……。
心の中で凛に謝りながら歩く。
そして体育館裏に着いたけど、まだ誰もいない。
………少し早すぎたかな。
体育館裏は暑かったけど建物の影になっていて、今は日陰だった。
私はその場で立ち、人が来るのを待つ。
手紙の差出人は、男の人だと勝手に思っていた私。
だけど少しして、私の前に現れた人は…………
「本当に一人で来たんだ。」
「告白とか思って浮かれてたのかもね?」
「それありえる〜!」
女の人3人組。
多分………先輩だ。
私はその場で固まる。
1人だと思っていたのに、3人で来ていたのを見て、その時初めて私は騙されたのだと気づいた。
女の人たちはメイクをしていて、多分目立つ人たちだ。
「どうしたの?………本当に1人で来ると思ってたんだ?」
その中の特に自信ありげな女の人が1人、不敵な笑みを浮かべた。
私に近づく3人の女の人たち。
私は怖くなって一歩後ずさる。
「残念だけど、ここ人なんか滅多に来ない場所だから。」
くすくすと笑う女の人たちにぞっとした。