だけどせめて今日くらいは……
「遥、やっぱり暗いから家まで…………」




……ちゅっ。





大輝くんが言い終わる前に、私は背伸びをして彼の頬にキスをした。


これが、今の私の限界。
もうすでに顔が赤くなる自分。


大輝くんの顔が見れない。


「………じゃ、じゃあね!バイバイ!!」


大輝くんが何か話す前に去ろうと思い、改札を出ようとしたら……


グイッ


「きゃっ…………んんっ………」


腕を引っ張られ引き寄せられたと思ったら頭の後ろに手を置かれ、唇を塞がれる。


何度も………繰り返し唇を重ねられた。
甘くて深い、キスだった。


苦しくなって大輝くんから離れようとしたけど、男の人の力に敵うはずがない。


今の大輝くんはいつもより強引で………。


本気で苦しくなって、体の力が抜けそうになった時。


ようやく解放される。
酸素不足の私は息が荒れていた。