「はぁ?デート場所決めてないし、どこがいいかわからない?」
………ただ今昼休み。
凛にこのことを言ったら驚いて、呆れられています。
「だって、順位を下げないことに必死だったから……。」
テスト期間にそんなこと考える余裕なんてなかった。
「だからって、あんたはなんでそんなに欲がないの?
………いい?遥が付き合ってる男はね、学校1、いやもしかしたらもっと広範囲で1番のイケメンかもしれない存在の人なの。
そんな贅沢な男と付き合って、何故欲が出ない?普通はもっとデートしたい、毎日会いたいとか思わないの?」
もっとデートしたい?
毎日会いたい?
そんなの……
「大輝くんに迷惑なだけだよ。」
「………はぁぁ。あんたって子は……武本くんがかわいそうになってくるよ。」
「な、なんで?」
「あ、の、ね!武本くん見ててわからない?
遥に溺愛じゃない!そんな武本くんが遥の好意を迷惑なんて思うわけないでしょうが!」
「えぇ!?そういうものなの?」
「そういうものなの!」
まだ私にはわからないけど、凛が言うのならきっとそうなんだろう。
でも、そんなに好意を示したら絶対迷惑に決まってるよ……。