「あっ、じゃあさ、古典教えてくれない?
俺も河野さんに古典以外なら教えれるし、一緒に勉強しよう。」
木下くんと勉強!?
「そんな……木下くんの勉強の邪魔になるだけだよ?わからない教科だらけだし……。それに私、教えるの下手だから……。」
「教えながらの方が覚えられることもあるから、全然邪魔なんかじゃない。うまいか下手かなんて教えてもらわないとわからないよ。………ダメかな?」
うっ……!
またそんなお願いの仕方……ずるい!
断れないよ……。
「じゃあ……お願いします。」
「よっしゃ!」
木下くんは満面の笑みを私に見せた。
かわいい……。
「でも私、本当にバカだよ?」
「俺だって古典できなさすぎて呆れられると思うから大丈夫。お互い気にせずにいこう。」
木下くんがすごく嬉しそうだった。
そんなに古典教えてほしかったんだな。
私は頑張って上手に教えようと思った。



