「もうすぐでテストが始まるぞ。
お前ら準備はできてるか?」
朝のホームルームの時間に担任の先生がこの言葉を発し、クラスのみんなが一瞬静かになった。
この学校の偏差値は一応平均より少し高い。
進学する人がほとんどだ。
中には国公立を目指す人もいる。
毎年数人の合格者がでているらしい。
私はというと……
順位は真ん中より少し下という、なんとも微妙な位置にいる。
それに比べて私の彼氏、大輝くんは……
常に学年1位だし、2位との差はとても大きく、今までのテストで全教科満点をとったこともあるぐらい。
問題のレベルを上げたら今度は学校の平均点が大きく下がった上に大輝くんの点数は変わらないということが起こり、先生たちは大輝くんの賢さに頭を悩ませている。
しまいには、何故この高校に来た?もっと上を目指せたはずだと言われてたくらい。
でも本当になんでこの高校に来たんだろう?
大輝くんは1人だけ格が違う、賢さなのだ。