ーーその日の授業もいつも通り平穏で、みんな真面目に授業を受けていた。




私もいつの間にか朝のことなんかすっかり忘れて授業に集中し、今は4時間目で現文の授業だった。




そして先生が黒板に文字を書いている途中に突然、




「先生。気分が悪いんで保健室行ってきます。」




という声がした。
その声の主は………大輝くんだった。




大輝くんはそのまま教室を出て行った。




嘘……いつから体調悪かったんだろう?
朝からかな。





私、なんで気づいてあげられなかったの……?彼女のくせに何もできない自分に腹が立ち、悲しくなる。




昼休み、様子見に行こう……。





そう心に決めたのはいいけど、頭の中は不安がいっぱいで早く保健室に行きたかった。





途中、私も具合が悪いって言って抜けようかと考えたけど、そうしたら大輝くんに怒られそうだからそれはやめた。




だけどこういう時に限って時間が経つのが遅い………!!




何度も時計を見るけど、さっきから全然針が進まないし……!!





そしてやっと終わりのチャイムが鳴る。
私は凛に保健室に行くと伝え、急いで保健室へと向かった………。