だけど遥は俺と話す機会が増えるほど………


クラスの奴らにからかわれていた。


「遥、なんで武本と喋れるの?」
「あんな不気味な人、私には無理だな。」


堂々と、というかわざと俺に聞こえるような声の大きさで遥に言う女子たち。


まあこうなるに決まってるか。


今度から遥ともう関わらない方がいいな、と思った時。


予想外の言葉を口にした遥。


「え?なんで武本くんと喋れないの?」


いかにも不思議そうな顔をして逆に聞き返していた遥。


さすがの俺も笑いそうになり、必死にこらえる。


何?こいつもしかしてただのバカ?


当時の俺はそんなことを考えていた。


「喋れないに決まってる。」
「そんなことしてたら向こうに好かれるかもしれないよ?」


女子たちも俺と話すのはもうやめろ、とまで言いだした。