「じゃあやるか。どの教科が1番やばいんだ?」
「えーっと………」
それから最終下校時間までみっちり勉強を教えてもらった。
最終下校時間のチャイムが鳴って初めて結構時間が経っていることに気づいた私。
「もうこんな時間かぁ。」
「今日はここまでだな。明日はこの続きからな。」
どうやら本当に毎日教えてくれるらしい。
そして私と大輝くんは立ち上がり、帰る用意を始めた。
だけど急に沈黙が流れ、気まずくなる。
いつも、何話してたっけ………。
ゆっくり顔を上げ、大輝くんを見た。
大輝くんは筆記用具を鞄の中に入れていた。
かっこいいなぁ、なんて思いながら。
心の中でこっち見てくれないかな、と思った。



