「で?小テストの紙は持ってきたか?」
席に座るなり本題に入る大輝くん。
待ってください……。
私はまだ心の準備が………。
と思いつつ恐る恐るテストを渡す。
「………はぁ!?
遥これ真面目にやったか?」
案の定、大輝くんはすごく驚いていた。
「ちゃんとやったんですよね………。」
「だとしたらもっとやばいぞ?」
うぅ………。
ごもっともです。
「これは想像以上だな。」
「で、でも………これから大輝くんが教えてくれるから大丈夫だよ!」
そうだ。
学年1位の大輝くんが教えてくれるんだ。
いい点数取れるに決まってる!
「はぁ……。」
「………え?」
突然大輝くんがため息をついた。
「結局やるのは遥なんだし、いい点数取れるのかは遥次第だからな。」
「そ、それは………わかってる、よ……」
「嘘だ。絶対わかってなかっただろ。」
大輝くんは私の思っていることが簡単にわかるらしい。



