「失礼します。」
職員室に着き、ガラッと扉を開ける。
「おお、来たか。
ちょっとここに来てくれ。」
と担任の先生に言われ、先生のデスクへと向かった。
「……なんですか?」
さっさと用件を聞いて帰ろうと思った。
すると先生は少し言いにくそうに小声で
「大丈夫か……?」と聞いてきた。
「はい?」
「その……噂が回ってきたんだが……」
「ああ……もう先生たちにも回ってるんですね。」
めんどくさいことにならないように、わざと平気なふりをして話す。
「その様子じゃ大丈夫なわけないか。」
「え……?」
先生は私が無理してるということを簡単に見破った。
「だからそんなお前に、先生からのプレゼントをやろう。いつものお礼だ。」
そう言って渡されたのは大量のプリント。
待って、嫌な予感しかしない………。
「これ、今日中に頼むな。
ホッチキスは教室にあるから教室でやってくれ。」
「これ全部ですか?」
「ああ、そうだ。元気がない時こそ忙しいと忘れられるだろ?」
………この人、いいように言ってるけど結局は仕事手伝って欲しいだけだよね。