「あなたがそう言うなら別にいいのだけど…………、今は大丈夫なの?」
「はい、大丈夫です。」
「そう…………好きなだけここにいていいからね。それからあなた、この子を家まで届けてあげてくれないかしら?」
保健の先生は木下くんを見る。
「わかりました。」
と、木下くんは即答した。
「え!そんなの悪いよ………」
「気にしないで。俺もそうするつもりだったから。」
そんなこと言われても、気にしてしまう。
「でも………」
「また何かあったらいけないから今日ぐらいは送ってもらいなさい?」
保健の先生に少し強く言われ、心配してくれているのだと思いそれ以上断ることができなかった。
「………じゃあ、お願いします………。」
私がそう言うと、木下くんも保健の先生もほっと安心したような顔をした。



