冷たい彼は私に溺愛




その後に一瞬乃亜ちゃんの視線が私から外れた。


視線を辿ると私の後ろを見ているみたいで私もチラリと後ろを見るけど誰もいない。


もうほとんど帰ってるみたいだ。


木下くんは鞄は置いてあるのに本人がいなかった。


誰を見たんだろ……。


少し不思議に思いながらも、私は乃亜ちゃんと一緒に体育倉庫へと向かう。


「今日は特に寒いねぇ!」


冷たい風が吹き、私たちにぶつかってくる。


それがまた寒くて震えてしまう私と乃亜ちゃん。


まだ少し体育倉庫まで距離はあった。


「………遥ちゃんってさ、最近武本くんとはどうなの?」


「えっ……?」


突然乃亜ちゃんの口から大輝くんの名前がでて驚いた。