冷たい彼は私に溺愛




……その後は何も起こることなくペアの音読の時間が終わり、また授業に戻った。


そして6時間目の授業も終わり、放課後………。


「あっ、いたいた!遥ちゃん!」
「えっ?」


誰かが私の名前を呼び、こちらに近づいてきた。


見ると一年の時に同じクラスの可愛い女の子だった。


「あっ、乃亜(のあ)ちゃん……。急にどうしたの?」


乃亜ちゃんは常に笑顔で男の子から天使と言われるくらいの人気者。


「あのね、少し来てほしいところがあって………。ここの担任に遥ちゃんと体育倉庫の掃除を頼まれたの。」


「うそ……!ついには他クラスの子にまで押しつけたの、あの人!?」


「人使いが荒いよね……。
遥ちゃん、今日何も用事ない?」


「うん!ないから大丈夫だよ!」
「よかった……。じゃあ一緒に頑張ろうね!」


乃亜ちゃんはニッコリと笑う。
その笑顔が本当に天使のように見えた。