自分の席へ行くと、嫌でも木下くんが視界に入ってしまう。


とりあえず気まずくて、少し俯き加減で席へ座ろうとすると……


「河野さんおはよう。」
といつも通りの挨拶を木下くんにされた。


「あ………うん、おはよう。」


だから私も頑張って冷静に返したつもり。


だって………!!
あんなことがあったのにどうして普通にできるの!?


いや、普通にされないと怪しまれるから困るけども……!


「なんか爽からおはようって言うの、河野だけだよな〜」


「………えっ?」


突然、さっき私の席に座っていた男の人が私と木下くんを交互に見ながら話しだした。