今こうして迫られてるけど、きっと前の私なら違う反応をしていた。
あぁ、私はなんてバカなんだろう。
ここまできてようやくそれに気づくとか、遅すぎるよ………。
それにさっき木下くんは『手加減しない。』と言った。
ということは、これからは木下くんも私に対して接し方とかが変わるってこと、だよね……?
そんなの私、どうすれば……
「河野さん?」
「は、はい……!」
忘れてた……。
今、危険な状況に陥っていることが完全に頭から離れていた……。
大輝くんと凛はもう帰ってるし、今日は閉館日だから図書室には誰も来ないだろうし………
ど、どうしよう……。



