「う、うん……!」 改めて思うけど、木下くんも大輝くんと同じで背が高いなぁ。 簡単に私が届かない位置にまてまて手が届くんだもん、羨ましい。 なんてこの時の私は呑気にそんなことを考えていて……… 確実に、油断していた。 木下くんに対して何も考えいなかったんだ。 だから本に触れていたはずの木下くんの手が、本を取ろうとして伸ばしていた私の手に重ねてきた時に初めて気がついた。 今この状況が危険だということに。