「この子も掃除をしに来てくれたみたいで……。」


私が答える代わりに先生が答えた。
その後に私も続けて言う。


「木下くん、私に言ってくれたら良かったのに。1人でやるより2人でやる方が早く終わるに決まってるよ。」


「…………なんか悪いかなって思って、1人でいいやってなったんだ。ごめんね、ありがとう。」


複雑な表情で笑う木下くん。
その表情から感情は読めない。


「じゃあ掃除やりましょうか。
私もできる限り手伝いたいから。」


その先生の一言で、掃除が始まった。