ーーガラガラッ


図書室に着き、ドアに【休館日】という札がかけられてあったが気にせずに開ける。


「あら、ごめんなさいね。
今日の放課後は掃除だから図書室が利用できないの。」


図書室の中に入るなり、先生が私に向かってそう言った。


「あっ、えっと……私、掃除の手伝いに来ました。」


「……私ったら勘違いしてしまったみたいね、ごめんなさい。


でも良かった……彼、1人でやるって言ってたからあなたが来てくれて。ありがとう。


今は私も手伝えるけど、あと少ししたらもう出ないといけなくて……1人で任せられる量じゃないから本当に良かった。」


やっぱり木下くんは1人でやるつもりだったんだ。


どうして私にも言ってくれなかったんだろう。


「……………河野さん?なんでここにいるの?」


その時、奥の方から木下くんの声が聞こえてきた。


声がした方を向くと、驚いた表情で木下くんが立っている。