「母さんからどこまで聞いたかわからねぇけど……全部、正しいから。
俺は中学の時から遥が好きだったんだ。」
真っ直ぐ私を見つめて言う彼から目をそらせない。
「最初遥を見た時は、自分の意思を隠して周りに合わせてるやつなのかなって思ってたけど………違った。
遥はただのバカだった。」
「うっ……。」
大輝くんにバカと言われても何も言い返せない。
「だけど………周りに流されなくて自分の意思をしっかり持ってたし、何より遥は見た目で判断するような軽い人間じゃなくて……こんなやつ、初めてだって思ったんだ。
それが多分始まり。
自分が遥を好きだって気づいてからはすぐ行動に出てた。遥と同じ高校に行って、自分を隠すのをやめようって。
それで遥に告白しようって決めたんだ。」
「で、でも大輝くんは賢いのに私のレベルに合わせたってことだよね……?」
「もともとここの高校も進学校だったし、別に高校がとこであれ大学で取り返せばいいと思ったからな。
……さすがに引いただろ?」
今度は自分をけなすように笑う彼。



