「なんで大輝くん、私とは中学の時から知り合いだって言ってくれなかったの?」
この言葉に大輝くんは少しの間動きを止めた。
「………母さんから聞いたのか?」
私は返事の代わりに頷く。
「……最初は言おうと思ってたんだけど、遥が覚えてなさそうだったから気づくまで黙っとこうと思ってな。
こんな形でバレるとは思ってなかったけど。」
大輝くんはそう言って笑った。
「びっくりしただろ?」
「正直びっくりしたけど……考えてみたら重なる部分がいっぱいあったなって思って。」
思い返してみると………たまに見せる武本くんの笑う姿とか、今の大輝くんと同じだ。



