ーー私がついた頃にはやっぱり大輝くんは先にいた。
「大輝くん、おはよう。」
いつも通り、いつも通り………と、心で念じながら大輝くんの元に行く。
「はよ。」
大輝くんはじっと私を見る。
その時に心の中まで見透かされたような気持ちになり、内心ドキドキとしながら平静を保つ。
「遥?どうした、行くぞ。」
「あ、うん……!」
ダメだ、隠し事するのってこんなにも難しい………。
それに罪悪感がすごい。
もし大輝くんに隠し事されてたら、信頼されてないんだなって思ってショックだと思う。
なのに私は彼に隠している。
それがどれだけひどいことか。



