ーー放課後。
予想通り、仕事というより雑用を頼まれた私と木下くん。
「担任め………!生徒の扱い方間違ってるよ……!」
なんて文句を言いながらも手はちゃんと動かす私。
「まぁまぁ。そういう人だって割り切って諦めよう。」
木下くんは困ったように笑う。
「それに俺は嬉しいけどな。」
「え!?雑用が……!?」
「違うよ。こうして河野さんと2人でいれることが。」
………ん?
私と2人でいれることが嬉しいの?
「なんで……?」
木下くん、変な人だなって本気で思った。
「ここまで言ってもわからないかー。
ま、とりあえず雑用終わらせよう。」
強制的に話を終わらされ、木下くんは仕事に集中し始める。
結局理由が聞けずに私も手を動かし始めた。



