あの大輝くんも、私と同じで余裕がない……?

素直に驚く私。


「………はぁ。」
「…………?」


大輝くんがため息をついた。


「やっぱり遥、意味わかってねぇな。
今の状況わかってんの?」


今の、状況………?
そんなのわかってるけど、多分大輝くんとは違う意味なんだろう。


前に一度、同じことを言われたような気がする。


考えを巡らすけれど、大輝くんの言いたいことがわからない。


頭にクエスチョンマークを浮かべていると、大輝くんが私の頭にぽんっと優しく手を置いた。


「俺は遥のこと大事にしたいって思ってる。
だからこの状況で男を誘うようなことをするな。


歯止めがきかなくなる。」


大輝くんはそう言うとお風呂場へと向かっていった………。